1992年6月19日武道館「九十歳の人間宣言」で初めてこの作品はマルチ・グラフィック・イメージで上映され、翌年には住井すゑの童話語り「カッパとテレビとピーマン大王」として全国で上演されました。
そして、2003年4月にミュージカルとして脚本化、作曲が完成しました。2002年・2003年と2度にわたり初演は延期されましたが、条件の整備を進め近年中に必ず初演予定です。拝金主義、経済優先、飽食の現代において、ユーモラスな中に、人間本来の生きる意味をストレートに描いたこの作品を21世紀へのメッセージとして伝えていきたいと思います。

原作 住井すゑ(※) 企画 鈴木文夫 /H16年文部大臣賞受賞
脚本 佐藤文行           舞台 フルスペック
作曲 伊地知元子 製作 鈴木映画 / スノーマン事務所
※「わたしの童話」労働旬報社所収 『ピーマン大王』


背景・状況
むかしむかし、ヨーロッパのどこかを想像させるある絶対王権主義国家。親から受け継いだ絶大なる富と権力を盾にする《3代目ピーマン大王》が、忠実な家臣たちに支えられ、見た目にはいちおう安定統治している。が、税金は高額で貧富の差ははなはだしく、経済的衰退は国民生活を圧迫。国民の大多数は常に飢えているが、大王はわれ関せず、贅沢三昧の果てに美食に飽きてしまい、最近ではめったなことでは食事に手をつけなくなってしまった。日に日にやせ衰えてゆく大王。后を失い後継ぎの男児のいない王国では、賢い一人娘の皇女と家臣たちが、大王と国の行く末を案じている・・・・。


おひる近くにお目覚めです。 大王さまはどんなごちそうにもあきあきしていました。


とうとうごちそうさがしの世界旅行に!




7年7ヶ月たってようやく緑が島へ。 おいしいものがいっぱい!パンのにおいもするぞ。


どんなに金をつみあげても食べさせないとは!




どっこい、ひとくわ。うんすら、ふたくわ。 ごっくん!大王さまのノドが鳴りました。
画:ラヨス・コンドル

「いまや人々はカネを追い回すのに忙しすぎて、『人間』のことなど考えているヒマがないのではないでしょうか。幸か不幸か、カネを追いまわす才能など持ち合わせない私はオハナシを生もうと腐心しました。オハナシのなかでは、思うままに花が開き、木は育ち、生き物は成長して、この上なく楽しいです。たかが童話とは思わないで下さい。ここに私の哲学があります。それは万人に通ずる哲学のはずだと思いますが、いかがでしょうか。」
住井すゑ


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